オセロ 第12話(スザルル)

※性描写を含みますので畳みます。R18ですのでご注意下さい。
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12

 残る下着すら剥ぎ取られたルルーシュは、スザクの膝に乗せた両足をあられもなく広げながら、漏れる吐息を必死で押し殺していた。
「初めて見た」
「はっ……な、にが……」
「ん? 君の。そういえば見たこと無かったな、と思って」
 同性の性器に抵抗が無いのか、スザクが落ち着いた口調で呟いた。
 羞恥と自己嫌悪が先立ち、自分でさえ滅多に触れた事の無い箇所を、こうして人の手で煽られてしまうと堪らない。
「言った、だろ……。こんな事、誰とも……っ、ぅあ!」
 敏感な鈴口を親指でぬるりと撫でられ、突然の刺激に両足がビクンと跳ね上がる。
 唇を割った指で舌を根元から挟まれ、唾液に塗れた手で固く反り返ったものをゆるゆる扱かれると、自慰の時とは比べ物にならない程強烈な快感が全身を駆け抜けていく。
「うん。初めてなんだよね? 気持ちいい?」
「き、くな……そんな事っ!」
 耳の裏で鳴り響く心臓の音が煩い。
 はあはあと息を荒げながら言い返してみるものの、齎される快感で今にも気が変になりそうだ。
「ルルーシュは、自分でしたりとか、する?」
「なん、だって……?」
 しっとり濡れた睫が重い。涙で潤んだ瞳を上げると、手の甲で目尻を拭われた。
「だから、今までどうしてたのかなって思って。あんまり想像付かないけど、一応ちゃんと剥けてるみたいだし。……って事は、一人でした事、あるんだよね?」
 太腿をするりと撫でながらスザクが尋ねてくる。
……幾ら未経験とはいえ、侮りすぎだ。
「なんで、そんな事……答えなきゃならな……っ! んっ!」
 濡れそぼった先端をぬるぬると撫で回され、またじくりと先走りが滲んだ。
「それは、僕が教えて欲しいから、かな」
「あっ、あ! あぁ……んぅ……っ」
 触れられた箇所から伝う甘い快楽が、爪先まで走り抜けていく。
 また漏れたね、と呟くスザクに敏感な裏筋ばかり責められ、ビクビク震える体が止まらない。
 シーツを握り締めたまま上半身を捩って唇を噛み締めていると、その様を眺めていたスザクが低く笑った。
「大丈夫?」
 笑いながら尋ねてくる声が意地悪い。
 すぐに追い上げようとしないものの、じわじわ嬲られる感覚に吐精の欲求が膨張していく。
「素直に言った方がいいと思うよ? 知ってると思うけど、僕は多分、教えて貰えるまで訊いちゃうと思うから」
 ルルーシュは悔しげに歯噛みした。
 遊んでいるというより、弄んでいるとしか思えない。
「誰が、言うか! バカ……っ!」
「……そういう事言うんだ?」
 眦に力を込めて睨み付けると、寝巻きを脱ぎ捨てて全裸になったスザクが自分の指を咥え、二、三度手元を上下させる。
 眇めた目元に滲む欲の色と、指先に絡む赤い舌。
 開いた唇の隙間から見え隠れする犬歯にさえ激しく煽られ、息を止めたまま見入ってしまう。
 ――漂うのは、粗野と言い換えてもいい程あからさまな雄の匂いだ。
「一応、女の子相手の時は加減するんだけど……。でも、君は男だ。そういう意味では遠慮しないよ。いいね?」
「え……?」
 反射的に逃げを打つ体を逃がすまいと膝裏に掛けた腕で引き戻され、ルルーシュは大きく目を見開いた。
 入り口を探る指先が、固く閉じた窄まりを掠めていく。
「……っ!」
 ひんやり濡れた感触に、ビクリと体が強張った。
「怖い?」
 指先で窄まりを突かれ、本能的に感じた怯えを見透かされる。
「誰が……!!」
「そう。じゃ、力抜いて?」
「……う、」
「早く。息吸って。深呼吸。……ゆっくり吐いて?」
 肺一杯に吸い込んだ息を深々と吐いた瞬間、ぬるりと指が侵入してきた。
「うっ……ん! ふぁ……っ! ぁ……っ!」
 ズクンと一気に奥まで押し込まれ、息が詰まった。
 広げられた蕾が締まり、節くれ立った指の感触がリアルに伝わってくる。
「痛くない?」
 目を瞑ったまま首を振るだけで精一杯だ。異物感はあるものの、辛うじて痛みは無い。
 興奮したスザクがわななく口元を見つめている。そっと口付けられ、ルルーシュは夢中で舌先を追っていた。
「ルルーシュ。中、熱いよ……」
 耳元に響く熱っぽい囁き。スザクの息も上がっている。
 羞恥と居た堪れなさで意識が振り切れそうになり、胸元に縋り付いて顔を伏せると、スザクが優しく背中を撫でてきた。
「する前はどうなるかと思ったけど、全然いけそうかな」
「どういう、意味だ……それは」
「うん。まさか、君がこんな風になるなんて思わなかったって事」
 臆面も無く言い放たれ、ルルーシュの頬がかあっと紅潮した。
「そ、ゆ事、言うな! バカ……っ!」
 心底消え入りたい気分だった。
 碌に力の入らない拳でスザクの胸を打ち、罵倒したその時――。
「……んぅ! あぁ……っ!!」
 くの字に曲げた指で腹の内側をずくずくと刺激され、大きく撓った背筋が幾度も痙攣する。
 腰から下にかけて正体不明の疼きが広がり、奥深くまで差し込まれた指で熱く熟れた粘膜を擦られる度、弛緩した内腿がぶるぶると震えた。
「ふぁ……あ、ぅ、あぁっ……んん……っ!」
 自制を失って身悶えるルルーシュの口から、ひっきりなしに切羽詰った喘ぎが漏れる。
 しどけなく開かれた両足が揺らめき、時折ヒクついては突っ張る様を見ていたスザクは、余裕を無くした顔を隠そうと曲げられたルルーシュの腕を邪魔くさそうに払った。
「隠さないで」
「あ、ゃ……! いやだスザク……!」
 顔を覆えないよう両手首を纏め上げ、片手で押さえ付けられる。
 逃げ場を無くしたルルーシュが拘束を解こうと躍起になって暴れる度に、スザクは絶妙な力加減でしつこく突き上げを繰り返した。
「恥ずかしがる事ないだろ。男同士なんだから」
「んぁ……む、り……ぁ! それ、も、っ……やめろ……っ!」
「往生際悪いよ。おとなしくして?」
 切れ切れに訴えてみても、指の動きは止まらない。
 激しく抜き差しされていない所為か、広げられた入り口の違和感は薄れたが、今度はじっとりした快楽が全身を覆い尽くしていく。
「困ったな」
 突然、スザクが決まり悪そうに呟いた。
「……?」
 ガクガク震えながら瞼を開いた瞬間、容赦なくもう一本指を増やされる。
「―――……っ!!」
 噛み締めた歯の間から、声にならない悲鳴が漏れた。
「やめっ……! も、やっ……!」
「ごめん。ちょっとハマりそう」
 過ぎる刺激に苦痛を訴えるルルーシュに構わず、スザクはゆるゆると円を描く様に敏感な粘膜を撫で擦っている。
 鋏の動きで広げた指を出し入れした後、今度は閉じた指でズンと強めに腹の奥を突き上げられた。
「うぁ……っん!」
 その瞬間、今まで経験した事の無い感覚が、脳天までビリビリ突き抜けていく。
「な……っ!?」
 スザクは動揺したルルーシュの表情を見て何か勘付いたのか、今度はたった今感じた箇所を狙いすまして連続で突き上げてくる。
「あっ……! ふぁ、あっ……や! いやだ……! やめろ!!」
 歯の根が合わない所為で、やけに舌ったらずな嬌声が響く。
 柔らかく解れた内壁は蠢く指にピッタリ絡み付き、いつの間にかすっかりスザクの動きに馴染んでいた。
「ひ……っ、ぅん、っく、あぁ……んっ!」
 ズン、ズン、と突き上げられる度、酷い快感が突き抜けていく。
 壊れた様に喘ぎを漏らすルルーシュの目尻に、再び涙が浮かんだ。
 途切れそうな意識の隅で、経験の無さを理由に女役を選んだ事を心の底から後悔する。
「これ位でへばらないでよ」
 スザクが呆れた様に呟いていたが、混乱するルルーシュは未知の快楽に喘ぎながら、ただ悶える事しか出来なかった。
「あ、ぁっ……! い、やだ、て……い、ってるだろ……っ!」
 苦しい呼吸の合間を縫って何とか言葉を紡ごうとするものの、既に呂律が回っていない。
「全然やめてくれって声じゃないけど……。やめていいの?」
 台詞とは裏腹に、素っ気無く呟いたスザクが指を増やしてくる。
 ――痛むどころか、体の奥底にじっとり溜まった熱で今にも蕩けていきそうだ。
「あ……ぅ……っ、く……はっ……ぁ! うぁ、はっ……!」
 際限なくぞくぞくと湧き上がる甘やかな疼き。
 切なげに眉を寄せ、目を閉じたルルーシュの顎が戦慄いた。
 色素の薄い両の乳首がつんと立ち上がり、乱れた髪がさらりと落ちかかった頬はふんわりと赤らみ、切れる息で半開きになった唇からは、並びのいい歯と濡れた舌先がちらついている。
 滴る様な色香を纏わせたルルーシュの姿に、スザクはゴクリと喉を鳴らした。
「ルルーシュ……女の子みたい」
 屈辱としか思えない台詞が聞こえてきたが、漏れる喘ぎで何も言葉にならない。
 先を期待する腰が勝手に揺らめき、ぴんと張り詰めた爪先がビクビクと引き攣る。
 もう抵抗を封じる必要は無いと判断したのか、束ねられた両手首がようやく開放された。
 同時に、膝立ちになったスザクが広げた足をおもむろに持ち上げ、腹に付きそうな角度で大きく押し広げてくる。
「な、にする……っ!」
 抗議の声を上げるルルーシュを無視したスザクは、固く勃ち上がった自身のものを扱きながら、晒された入り口の様子をしげしげと観察していた。
「や、見る、な……そんな所……!」
 眼前に何もかも晒されて平気でいられる筈も無い。
 ぎょっとしたルルーシュが慌てて体を起こそうと手を付いた途端、察したスザクに肘の内側を払われる。
「……ふぁ、っ!」
 カクンと曲がった腕ごと、真横に崩れたルルーシュはベッドの上に倒れ込んだ。
 遠慮しないにしても動作がぞんざいすぎる。こんな男だっただろうかという疑問も他所に、スザクは情けない声を上げたルルーシュを一瞥した。
「そろそろ大丈夫そうだね」
 言いながら、ぬるんと音でも出そうな感触と共に、ゆっくり指が引き抜かれる。
「ふ……っう……」
 ふるりと身を震わせたルルーシュは、思わず首を竦めた。
 そのまま陶然としていたが、突然伸びてきた手にハッとする。
「っぁ……んく……っ!?」
 いきなり口を抉じ開けられ、驚きに大きく目を瞠った。
 顎を引きながら指を抜こうと試みるが、手で完全に取り外す前に難なく振り払われてしまう。
 ぐっと顎を引いたまま躊躇していると、手元を反転させたスザクが上顎に掛けた指を引き上げて顔を上向かせてきた。
「う、ぐ……っ!?」
 勢い余って伸びた器官が絞まり、喉からくぐもった呻きが漏れる。
 歯の裏に引っ掛けられた指が伸ばされ、促す様にゆるりと上顎を撫でられた。
「……っぁ、う……ふ」
 至近距離から覗き込んできたスザクが、二本の指で舌を挟んで根元から扱いてくる。
「ふぁ……っ……ん、むっ……」
 口淫の動きそのままに出し入れされ、ちゅぷちゅぷと湿った音が響いた。
「ん……や、ぅ……!」
「駄目だよ」
 背けようとするルルーシュの顔を引き戻したスザクは、背を屈めながら開かせた唇の端にキスを降らせ、晒された喉を甘噛みする。
 きゅうっと強く吸ってから舌で舐め回され、ぞくりと背筋が粟立った。
「あぁ……ぁ……っ」
 唇に続いて顎の先、首筋、鎖骨にも口付けられ、そこからまた顎の先へと舌が伝っていく。
 あちこち吸い付かれる度に針先が触れる様な痛みが走り、追い上げられたルルーシュはこくりと喉を鳴らした。
 白い肌に、鬱血の跡が点々と散っていく。
「ルルーシュ。これ、出来る?」
 スザクは指を咥えさせたまま、誘う様に舌の腹を撫で回した。
「………っ!!」
 意味を察したルルーシュは、顎を上向けたまま体を強張らせる。
 スザクは何度も唇を重ねて強請ってくるが、一度もした事の無い行為に怯えが先立つ。
 一瞬、生理的な拒絶感に襲われるまま、いやいやと首を振りそうになった。
「気持ち悪い?」
「………!」
 優しげな声で尋ねられ、慌てて首を振る。
「どうしても嫌だったら、無理しなくていいよ」
 ちゅっと音を立てて口付けてくるスザクの態度に、ルルーシュは沈黙した。誘ったのはこちらである以上、受身になるばかりでは格好が付かない。
 どうにか覚悟を決め、大丈夫という意思を込めてこくこくと頷く。
「安心して。乱暴にはしないから」
 満足そうに目を細めながら、スザクは指を引き抜いた。唇と指先の間で銀糸が垂れ落ち、ルルーシュの顎をしとどに濡らしていく。
 膝立ちになったスザクは濡れたルルーシュの唇を軽く拭い、固く屹立したものの根元を抑えたまま先端を口元へと宛がってきた。
「………っ!」
 容易く出来ると思ってなめていたが、いざそそり立つそれを突き付けられると圧迫感が半端ではない。
 ルルーシュは眼前で脈打つスザクの怒張を無言で見つめた後、一度だけ引き結んだ唇をおずおずと開いた。


プロフ

夕希(ユキ)

Author:夕希(ユキ)
取扱:小説・イラスト・漫画

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